今こそ設定するべき”ペルソナ”ってなに?~作り方や注意点を徹底解説~
皆さんは、「ペルソナ」というワードをご存じでしょうか。マーケティングに携わるうえで、耳にしたことがある人も多いのではないでしょうか。
今回のコラムでは、”ペルソナ”の意味や役割、作り方などを紹介します。
ペルソナを正しく理解し、事業に生かせるようになりましょう!
ペルソナとは
初めに、”ペルソナ”の意味を確認しましょう。
マーケティングにおけるペルソナとは、商品やサービスの典型的で象徴的なユーザー層のことです。架空の人物ではあるものの、実在しているかのように年齢や性別、生い立ち、ライフスタイルなど細かく情報を設定をします。
ペルソナと似た言葉で、”ターゲット”がありますが、その違いとしてターゲットよりもペルソナの方がより深く細かく設定をする点が挙げられます。ターゲットが「20代女性」という設定に対してペルソナは「21歳 大学3回生 Instagramをよく使用する」など具体性を持ちます。
ターゲットの人物像は幅を持たせるのに対し、ペルソナの人物像は詳細まで設定します。
ペルソナ設定のメリット
なぜペルソナは必要なのでしょうか。その重要性について紹介します。
ターゲットとなる顧客像を組織の中で統一できる
どんな人物を顧客として考えるのかをペルソナを設定することでより鮮明になり、顧客像のズレが減少します。
顧客像にズレが生じてしまうと、担当者間で意見が食い違ってしまい無駄な作業が増えてしまう可能性があります。また、営業先でも担当者によって意見が異なると顧客の混乱を招いてしまうかもしれません。
そうしたズレを解消することで物事が円滑に進み、トラブルを防ぐことが出来ます。
ユーザーのニーズを理解できる
ペルソナを設定することで顧客がどのような人物なのかが明確になります。それにより、顧客は何を求めているのか、ユーザーにニーズを理解しやすくなります。
不鮮明な顧客像よりも鮮明な顧客像を思い浮かべることでユーザーの心に響くものを届けることが出来るようになります。
サービスの方向性が決まる
どのような人物なのかを決めることでアプローチの仕方など、どのような方向性で進めていくのかが決まります。
SNSでアプローチをするといっても、FacebookやTwitter、Instagramなど媒体ごとにアクティブユーザーが異なったり、利用時間が異なったりします。
ペルソナで鮮明な顧客像を認識することでどの媒体を使ってどのようなアプローチを行うのかを無駄なく決めることができます。
ペルソナの作成方法
では、実際どのようにしてペルソナを設定するのかをご紹介します。
1,自社分析
最初からペルソナを考えるのではなく、まずは自社がどのような会社であるかを分析しましょう。自社の強みや弱み、市場の動向などを理解することでより効果的な顧客像を考えることが出来ます。
自社分析には、「SWOT分析」がお勧めです。自社の事業を内部的、外部的目線から分析することができ、どんな顧客に事業を届けたいかが見えてきます。
☟「SWOT分析」についての詳しい内容はこちらのコラムを参照してください☟
2,ペルソナの作成項目を決める/ペルソナ作成
ペルソナを設定するために、ターゲットよりも具体的な設定項目が必要です。できるだけ細かく設定することで、どのようにアプローチをかけるべきかを考えやすくなります。
ビジネスモデルがBtoBとBtoCの場合でペルソナの設定項目が異なるため、注意してください。
BtoBのペルソナ項目例
組織ペルソナ
- 業界/事業規模
- 事業の課題
- 組織の課題
- 実現したいこと
担当者ペルソナ
- 現在の役職
- 困っていること
- 情報収集の手段
BtoBビジネスの場合は組織ペルソナと担当者ペルソナの2種類を考えます。
BtoBビジネスは個人で購入できるわけではなく、担当者が情報を集め組織が最終決定を下します。そのため、担当者と組織の両方を理解しなくてはビジネスは成立しません。どのような企業で、どのような担当者なのかを具体的に考えましょう。
BtoCのペルソナ項目例
- 基本情報(名前、性別、年齢など)
- 学歴/職歴
- 家族構成
- ライフスタイル
- 趣味
- 性格
- インターネットの使用状況(使っているSNS、利用時間など)
BtoBのペルソナ項目よりも、より身近で考えやすいBtoCのペルソナですが、やみくもに設定するのではなく、きちんとデータに基づいて設定をしましょう。
「Webアンケート調査」「街頭インタビュー」「競合他社調査」など、データを集め自社に効果的なペルソナの設定を心がけるようにしましょう。
ペルソナ作成におけるの注意点
ペルソナを作成するにあたり、何点か注意するべき点があります。
ただ作成するだけでなく、より効果的に設定できるようにしましょう。
先入観を反映させないこと
ペルソナを設定する際、データなどの数字で表すことが出来ないため、元から持っていたイメージや先入観を反映させてしまいがちです。先入観を入れてしまうと、実際に購入する人物像とはかけ離れてしまう可能性があるため、調査データに基づいたペルソナ設定を心がけましょう。
心理的特性も考える
特にBtoCビジネスのペルソナ設定の際に、家族構成や居住地などの外因的な特性は考えやすく、ある程度のデータがあれば設定できます。しかし、趣味や性格、ライフスタイルなどの心理的特性は、より深堀して調査をしなければ見えてきません。より効果的なペルソナをつくるために、詳しく調査をし、「作りすぎでは?」と思ってしまうくらい細かく設定をしましょう。
何度も構成し直す
一度ペルソナを作っただけで終わりではありません。消費関係の変化や、環境の変化などでユーザーの動向は日々変わっていきます。現在設定しているペルソナは今の消費者とかけ離れていないかを、その都度構築していくことが重要です。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回のコラムでは、「ペルソナ」についてご紹介しました。
ペルソナの設定は簡単ではないですが、ユーザーのニーズが複雑化している今、誰に向けた商品なのかを明らかにすることは意味があることではないでしょうか。
今まで耳にしたことがあったけど、詳しくは知らなかった人、設定しようと思っていてもやり方が分からなかった人、少しでも有益な情報を提供できていれば幸いです。
この機会に自社のマーケティングを見直し、ペルソナを設定してはいかがでしょうか。
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