AIDA(アイダ)モデルで消費者行動を知ろう!

消費者がモノを購入するとき、どんな行動をとるかご存じでしょうか。

マーケティングの世界には、”AIDAモデル”というマーケティングモデルが存在します。

今回のコラムでは、AIDAモデルとは何なのか。AIDAから派生したその他のモデルも含めてご紹介します。ぜひ自社マーケティングに生かしてください!

AIDAモデルとは

”AIDAモデル”(アイダモデル)とは、消費者がモノやサービスを購入するまでのプロセスを表したモデルです。

Attention(注意)、Interest(興味)、Desire(欲求)、Action(購買行動)の4つの消費者心理の頭文字を取って”AIDA”と名付けられました。

Attention(注意)

Attentionは消費者が、製品やサービスを認知する段階です。

消費者がモノやサービスを購入する際、まず初めに重要なのは「知ること」です。製品やサービスは、知らなければ存在していないのと同じです。そのため、まずは広告等で認知する行動をします。

AIDAモデルの理論では新聞広告や屋外広告が考えられていますが、現代ではTV広告やインターネット広告など様々な広告媒体が存在するため、実際に広告を行う際には自社製品に合ったチャネルを活用して広告を行うことをお勧めします。

Interest(興味)

Interestは、消費者が興味関心を深めてもらう段階です。

広告を活用して認知をしてもらった段階では、ただ”知っている”だけでその製品やサービス自体に興味がある訳ではありません。そこで消費者には”興味を持ってもらう”必要があるのです。

消費者に興味関心を持ってもらうには、製品をただ紹介するだけでなく、製品を使用する際のメリットや、競合製品との比較、消費者のニーズにいかに応えられているかをアピールすると興味を持ってもらいやすいです。

実際に使用しているシーンを紹介したり、どんな課題が解決できるかをアピールしたりすることで、消費者の興味を引き、「ちょっといいな」と思ってもらえるようになります。

Desire(欲求)

Desireでは、消費者に商品を購入したいと思ってもらう段階です。

競合製品と比べた優位性や自社製品の魅力のPRに力を入れ、「買いたい」という気持ちを高めます。

また、”購入しない理由を潰す”という視点も重要です。購入しないとしたら、理由は何か、その部分を補うにはどうアピールをしたら良いのかを考えて訴求することで、消費者の”買わない理由”がなくなり、購買意欲を向上させることが出来ます。

Action(購買行動)

最後のActionでは実際に購買する段階です。

これまでのAIDの段階により、消費者は商品を購入しようとしているため、この段階で企業がするべきことは消費者の離脱を防ぐことです。どこで購入できるか分からなかったり、サイトが分かりにくかったりすると消費者は購買意欲が薄れます。そのため、散る扱い店舗の紹介やサイトを充実させるなど、消費者がスムーズに購買できるようなサポートを行いましょう。

また、購買のタイミングを作ることも重要です。

購入しようと思っても、なにかきっかけがないと購買行動を行わない可能性があります。そのため、セールやキャンペーンなどを行い見込み客へ購買のタイミングを提供しましょう。

消費者がモノやサービスを購入するまでにどのような行動をとるかを知ることで、自社製品をどのように売り出すかを考えやすくなります。

AIDAの他にも、”M”を追加したAIDMAや(アイドマ)、AMTUL(アムツール)など、AIDAから派生させたモデルもいくつか存在します。本コラムの最後に紹介するので、自社製品に合ったモデルを探してみてください。

AIDAモデルをどう使う?

ここまでAIDAモデルについてご紹介してきましたが、実際にこのモデルをどのように活用できるのでしょうか。

まずは消費者がどのようなプロセスで購入に至るのかを「ホワイトニング効果のある歯磨き粉」を購入したとしてご紹介します。

Attention(注意):TVCMで「歯が白くなる歯磨き粉」を知る

Interest(興味):歯医者へ行かなくてもホワイトニング効果が期待できるところに注目。「毎日コーヒーを飲む人に」というセリフから、コーヒーによる歯の着色汚れが気になっていたため興味を持つ

Desire(欲求):有名芸能人が使用していることや、実際に歯医者でも勧められていることから購買意欲が向上

Action(購買行動):近くのドラッグストアでも簡単に購入できたため、購入

消費者はこのような行動を経て購入すると考えられています。

では、このAIDAモデルを活用してマーケティングを行った事例をご紹介します。

檸檬堂(コカ・コーラ株式会社)

Attention(注意):フレッシュな果汁をイメージするパッケージが多い缶チューハイ市場の中で、酒屋の暖簾をイメージしたパッケージで他社との差別化を図る。派手なパッケージではないが、その意外性から店頭で注目を集める。

Interest(興味):アルコールのイメージがないコカ・コーラが出している点や、レモンだけで何種類もの商品展開をし、消費者からの興味を引く。

Desire(欲求):発売当初は九州限定販売だったため、「買いたいけど買えない」点から購買意欲を向上させる。

Action(購買行動):一部の店舗で先行販売を始め、期待値を向上させた後、全国販売を開始。これまで購入できなかった人も簡単に購入でき、売り上げは好調。

このように、AIDAモデルを活用してその段階に合わせたマーケティングを行うことが出来ます。

ペルソナを設定して、消費者がどのような行動をとるのか考えてみるのも効果的だと考えられます。

AIDAの仲間モデル

前述したように、AIDAモデルから派生させたモデルがいくつか存在します。

そんなAIDAの仲間モデルを紹介します。

AIDMA

AIDMA(アイドマ)はAIDAにMemory(記憶)を足したモデルです。

製品やサービスに興味を持ってから、購入するまでに時間が空くと考えられ、その製品についての記憶が残っていれば購入するというモデルです。短期間で購買行動につなげようとするAIDAに対し、まずは記憶に残るようにしてもらうのがAIDMAです。

消費者の記憶に残るロゴやキャッチフレーズ、商品名などを用意しておくことが効果的であると考えられています。

AMTUL

AMTUL(アムツール)はAwareness(認知)Memory(記憶)Trial(試用)Usage(日常利用)Loyalty(愛用)の5つの要素から成り立つ継続利用を促すモデルです。

AIDAやAIDMAは顧客が一度商品を購入するのを想定しているのに対し、AMTULは継続購入する顧客を想定している消費者モデルです。リピーター獲得やサブスクのサービス集客に使用することが出来ます。

AISAS

AISAS(アイサス)は、Attention(認知)Interest(関心)Search(検索)Action(行動)Share(共有)の5つの要素から成り立つモデルです。

AIDMAやAMTULなどはオフラインの消費者行動モデルでしたが、AISASはインターネット上での消費者に特化したものです。

2004年に電通が提唱したAISASは、顧客の情報源はインターネット(検索機能、SNS)で得ることを想定し、これまでにはなかったインターネット特有の行動であるSearch(検索)とShare(共有)をモデルに取り込みました。若者をターゲットとしてる場合や、SNS上で購買促進をさせたい場合に活用することが出来ます。

SIPS

SIPS(シップス)は、Sympathize(共感)Identify(確認) Participate(参加)Share&Spread(共有・拡散)の4つの要素から成り立つモデルです。

SIPSの直接的な目標は、購買行動を促すのではなく、共感・拡散を目指していることが特徴です。

ソーシャルメディアを通して共感・拡散を多くの人に参加してもらい、製品の認知度向上が目的です。売り手はアンケートやキャンペーンなどの消費者が参加できる施策を用意し、共感・拡散してもらうことで母数を増やします。最終的に購買に繋がるため、流行に敏感な人やコアファンの獲得に活用することが出来ます。

まとめ

いかがでしたか?

今回のコラムでは、AIDAを中心として消費者行動モデルについてご紹介しました。

今回紹介したモデルだけでなく、ターゲットや時代が変わるにつれて様々な消費者モデルが存在します。

マーケティングに苦戦した際や、アプローチの仕方に困ったときなどに参考にしてみてください!

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