世界が注目!チャットGPTをビジネスで活用しよう!

近年、話題になっている文章作成AI”チャットGPT”をご存じですか?チャットGPTは個人ではもちろん、企業としても利用することができ、世界中で注目されているAI技術です。
対話型AIと言えば、これまでAmazonの「Alexa」やAppleの「Siri」などが注目されてきましたが、さらに膨大なデータや人間のような自然な対話が次世代AIとして話題を集めています。
今回のコラムではそんなチャットGPTについての使い方や業務上での活用方法についてご紹介します。
AIを上手く利用することで業務改善や業務効率化が期待できるため、是非参考にしてみてください。
チャットGPTとは
チャットGPTとは、アメリカのOpenAI社によって開発された自然言語処理モデルのひとつです。自然言語処理モデルとは人間が作成した文章や意味をコンピューターが理解し、それに応答する技術のことを指します。対話型人工知能(AI)であり、チャットGPTは大量のテキストデータを機械学習するため、まるで人間のような自然な会話をすることが出来ます。具体的には、質問への回答、翻訳、要約、記事や小説などの文書執筆、アイデア出し、プログラミングコードの作成などを行うことが可能です。
幅広い分野の情報を所持しているため、個人での利用だけでなく、ビジネスにおいても活用することが出来ます。
チャットGPTは基本的な機能は無料で使用することができますが、より高度な文章作成ができる「GPT-4」という最新高性能モデルが存在します。有料プラン(ChatGPT plus)への加入が必要ですが、サーバーが混雑しているときでもChatGPTへ優先的にアクセスすることが可能だったり、Webブラウジングやプラグインなどの機能も提供されていたりするため、ビジネス利用の方はそちらも検討することをお勧めします。
使ってみよう
OpenAIが提供する「ChatGPT」を使ってみましょう!
❶ChatGPTにログインする
下記のリンクを開き、右上の「Log in」を押しましょう。
連携するアカウントは、個人利用なら個人のアカウント、法人利用なら社内アカウントからログインすることで公私も使い分けができます。
❷質問をする

「Send a message」の欄に聞きたいことを聞いてみましょう。

質問した内容は、AIが記憶し今後も記録として残ります。そのため、前回聞いた内容やもう一度聞きたいことがあれば履歴から辿ることが出来ます。
得た回答を他の人と共有することもできるため、会議での使用やメールなどで相手に送ることも可能です。
業務における活用方法
チャットGPTのできることの中から、どのように業務に活用できるのでしょうか。
具体的な活用方法として5つご紹介します。

翻訳
翻訳機能は従来の技術でも可能でしたが、チャットGPTを使うことでより自然に円滑にコミュニケーションを取ることができます。
日本語や英語、中国語など多くの言語を翻訳することができ、日本語から英語、英語から日本語などの翻訳も可能です。そのため、ビジネスにおいて海外の企業とのコミュニケーションや情報収集が可能になりビジネスの幅も広がります。
これまでの翻訳機能ではやや不自然な翻訳も見受けられましたが、チャットGPTを使うことでこれまで以上に自然な翻訳が期待できます。海外企業とのコミュニケーションにおいて問題視されていた言語の壁を乗り越えることが出来ると考えられます。
アイデア出し
チャットGPTは所持しているデータに基づき、キーワードを入力することで新しいアイデアを提案してくれます。
例えば、「高齢者向けの新サービスを提案してほしい」などをキーワードとともに入力すると瞬時に新企画をいくつか提案してくれます。ここで注意するポイントは、できるだけ多くのキーワードを入力することです。既に決まっている事柄やここは押さえて欲しいポイント(高齢者向け、SNSを活用する など)を入力することでより鮮明なアイデアプランを提示してくれます。
新しい企画を考える際や、発案で悩んだ際、新しい視点からのアイデアをが欲しい際などの活用するのはいかがでしょうか。また、イチからアイデアを求めなくても、発案時の相手として利用することで人間とブレインストーミングをしているような会話をすることも可能です。人間のような会話ができるという特徴を持つため、人と話しているかのように活用することで新しいアイデアの発想に繋がるかもしれません。
秘書業務
会議の議事録やアジェンダの作成など秘書が行っている業務のサポートをすることが出来ます。また、書類を作成する際には文章の作成や既存の文章の校正も可能です。
文章の作成では広告やブログ、メルマガなどの文を作成することができるため、これまでの業務の作業効率化が期待できます。イチから考えなくても、情報を入力すると文章を作ってくれたり、文章のフォーマットを考えてくれたりします。これまで面倒だった文章作成が格段と効率的になります。
これまで秘書として行っていた業務を一部サポートすることが出来るため、業務の負担を減らし他の業務に集中して取り組むことが期待できます。
しかし、チャットGPTが作成した文章はそのまま使用してしまうと著作権の侵害に当たる可能性があるため、注意をしてください。そのまま使用するのではなく、ある程度人間による修正が必要になるため、使用する際は気を付けてください。
情報収集
これまで情報収集というと、自身でインターネットでキーワードを検索し、多くの情報の中から必要な情報をピックアップしてまとめる必要がありました。しかし、チャットGPTに聞くと、必要な情報を的確に要約して応えてくれます。これまで時間と労力がかかっていた情報収集の作業もチャットGPTに聞くことで時短になり作業効率が上がります。
解答は文章で分かりやすくまとめてくれているため、Webサイトを巡回したり本で調べたりする時間も減り、瞬時に知りたいことを知ることが出来るのがチャットGPTの特徴です。
プログラムコード作成支援
チャットGPTはプログラミングのコードを記述することもできます。
完璧なコードは作成できないため、サポートとしての役割ですが、使用言語や実現したい処理を指定すれば、コードを記述することが可能です。人間がイチからコードを作成する手間が省けるため業務効率化を図ることが出来ます。
また、プログラムで発生している問題を説明することでチャットGPTが問題解決のヒントを与えてくれたり、コードに潜んでいるバグの原因やプログラムの最適化についてのアドバイスをくれたりします。
人間による介入は必要ですが、人間がすべて作るよりも効率的に業務を進めることが可能になります。
チャットGPTはWebフォームから登録すれば誰でも無料で使用することが出来ます。しかし、入力した情報が外部へ漏洩する可能性があるため、ビジネスでの活用は入力情報を選別する必要があります。社外秘の情報など外部に漏れたくない情報は入力しないよう、入力情報の内容には注意しましょう。チャットGPT注意点については後の「使用上の注意」で詳しく説明するため、参考にしてください。
企業の活用事例
実際に、どのような企業がチャットGPTを取り入れ、活用しているのかをご紹介します。
- 株式会社ベネッセホールディングス
教育支援サービス会社の大手であるベネッセホールディングスは、「BenesseGPT」という社内AIチャットを社員1.5万人に提供を始めています。チャットGPTと同等の機能を持つ社内専用AIチャットを使い、業務生産性の向上や新商品サービスの検討を積極化できる環境を構築したと発表しています。
また、チャットGPTの難点でもあった情報漏洩についても、社内専用のAIチャットであるため、よりクローズドな環境での提供に成功しています。
社内AIチャット「Benesse GPT」をグループ社員1.5万人に向けに提供開始 | ニュースリリース| 株式会社ベネッセホールディングス
- 大和証券グループ
大和証券グループ社員約9000人を対象にチャットGPTの活用を開始しています。
海外との取引も多い大和証券では、英語での情報収集のサポートや資料作成、プログラミングの素案作成などで活用されています。社外に情報が洩れないシステムを構築し、安全面も確保されています。
早期に導入し、対応することで新たな活用方法を探ることが有益であるとし、今後のチャットGPTの秘めた可能性を模索しています。
大和証G、傘下証でチャットGPT利用へ-今月から全社員9000人対象 - Bloomberg
- サイバーエージェント
「ABEMA」などのインターネット放送事業やWeb広告事業の展開で知られるサイバーエージェントは、「チャットGPTオペレーション変革室」を設立すると発表しています。
デジタル広告の運用を主とし、現在広告オペレーションにかかっている月間人的作業時間である約23万時間の約30%(約7万時間)の削減を目指しています。自動回答や海外拠点とのコミュニケーションなど、社内コミュニケーションの補助を中心に作業の効率化を図ります。
このように、チャットGPTは教育や金融、放送など様々な分野の企業で導入が始められています。
また、会社や組織的に導入を行っているほかに、社員一人ひとりへ「AIスキルの向上」という目的で福利厚生の一環として支援している企業も多く存在します。「"ChatGPT Plus"の利用料補助」や「ChatGPT活用表彰制度」などを設け、直接的な導入ではなくても、利用を促す制度を設けています。
使用上の注意点
チャットGPTを利用するにあたり、特にビジネスで利用するにはいくつか注意点が存在します。
気を付ける点を注意して、安心安全にチャットGPTを利用できるようにしましょう。
- 情報の正確性
- 情報セキュリティ上の懸念
- 著作権の問題
- 情報の正確性
チャットGPTは大量の学習データから情報を導き、提示します。そのため、学習データが誤っていれば提示される情報も誤った情報である可能性が高いです。
チャットGPTの学習データが常に最新のものであるとは限らないため、文章の中に誤った情報や、最新ではない情報が入っているかもしれません。
”間違っているかもしれない”ということを認識したうえで、人間によるチェックや修正、情報の正誤を確認する必要があります。
- 情報セキュリティの懸念
コラムの中でも何度か記載しているように、チャットGPTに入力する情報の取り扱いには充分に気を付けましょう。
チャットGPTがサイバー攻撃を受けた際に、情報が流出する可能性があります。自社の機密情報だけでなく、顧客の個人情報や関連会社の情報などが漏れてしまう危険性があります。AIは情報を学習します。そのため、入力する情報には充分注意して活用するよう心がけましょう。
- 著作権の問題
AIが作成したイラストや音楽などは、既存の作品を基にして作成していたり、類似していたりする可能性があります。
個人的に作成して楽しむ分には問題ありませんが、ビジネスとしての利用であれば、取り扱いには充分気を付けましょう。チャットGPTが生成した作品をそのまま利用するのを控えたり、必ず人間の手を加えてチェックしたりして著作権の侵害に当たらないように使用しましょう。
まとめ
いかがでしたか?
今回は「チャットGPT」についての活用方法についてご紹介しました。
チャットGPTは、人間の介入は必要なものの、作業効率を格段に上げる人工知能です。
社内への導入を検討する際は、今回の記事を参考にしながら自社に合った方法で活用していきましょう。
最後に、チャットGPTに「#ビジネスにおいてチャットGPTが今後できるようになること」を聞いてみました。

ただし、これらの利点を最大限に活用するためには、注意が必要です。データの品質、プライバシーの保護、エラーの管理など、課題も存在します。さらに、法的および規制上の制約にも気を付ける必要があります。将来、より高度な自然言語処理技術が開発され、ビジネスにさらなる可能性を提供するでしょう。